滋賀県大津市で建設業を営まれている皆さま、あるいはこれから開業をお考えの方にとって、「建設業許可」は避けて通れない重要な手続きです。
許可を取得することで受注できる工事の幅が広がるだけでなく、元請業者としての信頼性や自治体からの評価も向上します。
本記事では、2025年7月時点の建設業法の最新改正内容を踏まえ、大津市で建設業許可を取得するための方法や必要書類、費用の考え方までをわかりやすく解説いたします。
建設業許可が必要な工事とは?
建設業法では、一定額を超える工事を請け負うには「建設業許可」が必要と定められています。
反対に、許可が不要な「軽微な工事」もあります。
▷ 軽微な工事とは?
- 建築一式工事:請負金額が一定金額未満、かつ木造住宅で延べ面積が一定規模未満のもの
- その他の建設工事:請負金額が一定金額未満のもの
これらの軽微な工事を超える案件を請け負う場合は、原則として建設業許可が必要です。
大津市内でも、住宅新築、解体、外構、リフォーム、設備工事など、さまざまな現場で許可が求められています。
建設業許可の種類(大津市の場合)
建設業許可には、以下のような分類があります。大津市で営業所が1か所のみの場合は「滋賀県知事許可」が基本となります。
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 一般建設業許可 | 主に中小規模の工事を行う業者向け |
| 特定建設業許可 | 大規模な下請契約を伴う元請業者向け |
| 知事許可 | 営業所が1都道府県内にある場合(例:滋賀県のみ) |
| 大臣許可 | 2つ以上の都道府県に営業所がある場合 |
2025年改正対応:建設業許可の要件(最新情報)
建設業許可を取得するには、以下の要件をすべて満たす必要があります。2024〜2025年の法改正により、一部内容が緩和・再編されました。
① 経営能力の確認(旧:経営業務の管理責任者)
令和6年4月の改正で、従来の「経営業務の管理責任者」制度は廃止されました。
現在は、経営能力を有する役員や補佐体制があることが審査の対象となります。
- 過去に建設業を経営していた役員がいる
- 財務・労務・契約等に精通した人物がいる
- 経営面を支える体制が組織内に整っている
この改正により、中小企業や個人事業主でも、許可を取得しやすくなっています。
② 専任技術者の配置
各営業所に専任の技術者が必要です。該当業種に応じた国家資格保有者、または一定年数以上の実務経験者であることが条件です。
- 施工管理技士や建築士などの資格を有している
- 学歴と職歴の組み合わせで一定期間の実務経験がある
近年の改正で、学歴による実務経験年数の短縮措置が導入されています。
③ 誠実性
法令違反や不正行為の経歴がないことが求められます。過去に建設業法違反や暴力団関係の行政処分がある場合は、審査に影響します。
④ 財産的基礎
営業を継続的に行うための資金的基盤があること。直近の決算書や預貯金残高などを通じて審査されます。
⑤ 欠格要件に該当しないこと
禁錮以上の刑を受けてから一定期間が経過していない者、暴力団関係者、破産者などは許可を取得できません。
必要な書類(一般・知事許可/法人の場合)
申請に必要な書類は多数あり、不備があると補正や不許可になることもあります。主なものを下記にまとめます。
- 登記簿謄本(履歴事項全部証明書)
- 定款の写し
- 営業所の使用権限を示す書類(賃貸契約書など)
- 専任技術者の資格証明または実務経験証明書
- 経営能力に関する書類(役員の経歴や組織図など)
- 決算書や預貯金残高証明書など財務資料
- 納税証明書(法人税・消費税など)
- 社会保険・雇用保険加入状況の証明書類
個人事業主の場合や業種によって、必要書類が一部異なります。
申請から許可取得までの流れ(大津市内)
大津市内で建設業許可を申請する場合は、次のような流れになります。
- 事前相談と要件確認
- 必要書類の収集と整理
- 申請書類の作成・提出(滋賀県庁または電子申請)
- 審査・補正(必要に応じて)
- 許可通知の交付と営業開始
申請から許可取得までの期間は、概ね1〜2か月程度かかります。
費用の考え方(具体額は非表示)
建設業許可の取得には、次のような費用項目があります。
- 申請手数料(法定)
- 書類の取得費用(証明書・登記など)
- 専門家への報酬(行政書士など)
申請の内容(新規・更新・業種追加)や業種の数、法人・個人の別によって費用は異なります。
費用を抑えたい場合は、書類の一部を自社で準備するなどの工夫も可能ですが、正確性が求められる場面では専門家のサポートを受ける方が安心です。
まとめ|大津市で建設業許可を取るなら法改正に対応した正しい準備を
建設業許可は、ただの行政手続きではなく、今後の事業展開を左右する「経営の基盤」です。
令和6年の改正により、許可取得への道は以前より広がりましたが、その分、審査の視点も変わってきています。
特に大津市のように建設需要が安定している地域では、許可の有無が受注の成否を分けることもあります。
制度の最新動向をふまえ、正確な準備を整えて許可取得に臨みましょう。


