滋賀県大津市で解体工事や足場工事を行っている事業者の皆さま。
「うちは重機を使っていないから許可はいらない」「足場だけだから大丈夫」と思っていませんか?
実は、解体や足場の工事でも一定の条件を超えると建設業許可が必要になります。
無許可で工事を請け負ってしまうと、建設業法違反となり罰則や取引停止などのリスクが生じることも。
この記事では、2025年7月現在の建設業法に基づき、なぜ解体工事や足場工事に建設業許可が必要なのか、大津市における事例とあわせて解説いたします。
解体工事や足場工事は何の業種に該当する?
建設業許可は、29の工事業種に分かれています。
解体工事や足場工事は、以下のいずれかに該当します。
● 解体工事業
建物や工作物を解体する工事。
平成28年の法改正で「解体工事業」が独立した業種として新設されました。
● とび・土工・コンクリート工事業
足場の組立て・支保工・土工事・コンクリート打設・仮設工事などを含みます。
足場専門業者の多くはこちらに該当します。
つまり、大津市で「古家の解体」や「新築現場での足場施工」を請け負う場合、建設業法上はいずれかの許可を受ける必要がある可能性が高いのです。
建設業許可が必要な基準とは?
建設業法第3条では、以下のような基準を設けています。
▷ 軽微な工事の範囲(建設業法施行令第1条の2)
- 建築一式工事:木造住宅などで一定の規模・金額未満
- その他の工事:請負金額が一定額未満の工事
この軽微な工事の範囲を1件でも超える場合、解体・足場を含めたどの工事でも建設業許可が必要となります。
特に解体工事では、工事規模が比較的大きくなりがちで、廃棄物の処理や重機使用を伴うことから、許可対象になるケースが非常に多いです。
許可が必要な理由①:法令違反のリスク回避
無許可での工事請負は建設業法違反となり、罰則の対象になります。
- 行政指導・是正勧告
- 指名停止(元請けや自治体からの)
- 信用失墜による取引停止
とくに大津市では、公共工事や大型民間案件の発注時に「建設業許可の有無」が厳しくチェックされることも増えています。
許可が必要な理由②:元請業者との取引要件
元請企業やハウスメーカーの中には、下請業者に対して**「建設業許可を持っていること」**を条件としているケースがあります。
- 新築の仮設足場工事を請け負うため
- 解体工事を含むリフォーム現場で元請の条件を満たすため
つまり、許可がないと元請の下請業者として現場に入れない=仕事が回ってこないという状況になることもあるのです。
許可が必要な理由③:公共工事や大型案件への参加
大津市が発注する公共工事、県営住宅や市道に関する工事等では、建設業許可がなければ入札資格が得られません。
また、民間の元請企業が公共工事に参加する際には、下請に対しても「許可取得業者」を優先する傾向があります。
許可を持っていることで、
- 入札資格が広がる
- 大型案件への参入チャンスが生まれる
- 銀行や取引先からの信用が上がる
といった、事業成長の土台を築くことができます。
大津市での実例:足場業者が許可取得に踏み切ったケース
大津市内で10年以上、木造住宅の足場工事を専門に行っていた個人事業主の方。
これまで軽微な工事のみを請けていたため、許可は取得していませんでした。
ところが、元請企業から「今後は許可のある業者のみ発注する」との通達があり、急ぎで許可申請を検討。
課題は:
- 実務経験証明の不足(契約書が少ない)
- 社会保険の未加入
- 営業所の写真の整備不足
これらを改善し、契約書や作業日報、見積書などをもとに実務証明書類を整備。社会保険加入も済ませたうえで無事に申請し、許可を取得しました。
解体・足場で許可を取る際の注意点
- 業種選定を間違えない:「解体工事業」と「とび・土工工事業」は明確に分かれています。両方必要な場合は業種追加も検討。
- 専任技術者の証明が不可欠:実務経験の証明が難しい場合、第三者証明や補完資料が必要になることも。
- 営業所の要件を満たすか確認:机・電話・資料の設置や独立性が求められます。
まとめ|大津市で解体・足場業を続けるなら「許可取得」は避けて通れない
建設業許可は、「自分には関係ない」と思っている間に、仕事の幅を狭めてしまう存在でもあります。
とくに解体・足場といった工事は、規模が大きくなりやすく、無許可状態のまま続けることのリスクも高まります。
大津市では、元請や自治体からの要請も強まりつつあり、「早めの許可取得」が今後の安定経営に欠かせない判断といえるでしょう。
制度の正しい理解と、必要な準備を整えることで、安心して事業を継続・拡大していくことが可能になります。


