個人事業主が建設業許可を取得するには?大津市の実例とともに解説

滋賀県大津市で建設業を営む個人事業主の方にとって、建設業許可の取得は事業拡大に向けた重要なステップです。
「仕事は順調だけど、そろそろ元請の現場を受けたい」「公共工事にも関わってみたい」
こうしたタイミングで、建設業許可の必要性を感じる方も多いのではないでしょうか。

この記事では、2025年7月現在の建設業法に基づき、個人事業主が建設業許可を取得するための要件や流れ、大津市での実例を交えながら、わかりやすく解説します。


建設業許可はなぜ必要なのか?

建設業法では、軽微な工事を除く一定以上の金額を伴う工事について、原則として建設業許可が必要と定められています。

たとえば次のようなケースでは許可が必要になります。

  • 建築一式工事で木造住宅の延べ面積が一定以上
  • 解体・内装・設備などの工事で請負金額が一定以上
  • 元請として公共工事や大型案件を受注したい

大津市でも、個人事業主として活動していた事業者が、リフォームや解体などの工事規模拡大を機に許可を取得するケースが増えています。


個人事業主でも建設業許可は取得できるのか?

結論から言うと、個人事業主でも十分に取得可能です。

法人と比較して審査が厳しくなることはありませんが、以下のような点で準備がやや複雑になることがあります。

  • 経営経験や実務経験を第三者で証明しづらい
  • 財務資料の整備が不十分な場合がある
  • 社会保険の加入状況で注意が必要

しかし、事前にしっかりと準備すれば、個人事業主であっても問題なく許可は取得できます。


建設業許可の取得に必要な5つの要件(2025年対応)

個人事業主が建設業許可を取得するためには、以下の5つの要件を満たす必要があります。
これは法人でも個人でも共通です。

1. 経営能力の確認(旧:経営業務の管理責任者)

令和6年4月の法改正により、旧制度は廃止され、**「経営能力を有する体制があるか」**が審査のポイントとなりました。

個人事業主の場合、過去の確定申告書や工事契約書で事業の実態が確認できれば問題ありません。

2. 専任技術者の配置

営業所に専任技術者を置く必要があります。
個人事業主自身が技術者を兼ねる場合も多く、以下の要件を満たせばOKです。

  • 国家資格を有する(施工管理技士、建築士など)
  • 実務経験が6年〜10年以上ある(学歴や業種によって異なる)

実務経験は、請求書、契約書、作業日報などで証明していきます。

3. 誠実性の保持

法令違反歴がないこと、不正行為に関与していないことなどが求められます。
過去に建設業法違反や暴力団関係がある場合は、許可が認められないことがあります。

4. 財産的基礎

事業を継続するに足る資金力が必要です。
個人事業主の場合は、預貯金の残高証明や直近の収支実績をもとに証明します。

5. 欠格事由に該当しないこと

一定の前科、成年被後見人、破産者、暴力団員等でないことが条件です。


大津市での実例:個人事業主から許可取得へ

大津市内で電気工事を営むある個人事業主は、数年間下請けとして活動してきましたが、元請からの工事依頼が増えたことをきっかけに建設業許可を検討。
主な課題は以下の通りでした。

  • 技術者としての証明が一部欠けていた(口約束の仕事が多かった)
  • 営業所の独立性を証明するための資料が不足していた
  • 確定申告の控えを紛失していた

これらの課題をクリアするため、元請からの工事契約書や、税務署からの申告履歴の再取得、営業所の現況写真の整備などを行い、無事に許可を取得されました。


申請に必要な書類(個人事業主の場合)

建設業許可申請時には、次のような書類が必要となります。

  • 住民票、身分証明書
  • 営業所の使用権限を示す書類(賃貸契約書など)
  • 技術者の資格証明または実務経験証明
  • 経営経験を示す確定申告書や帳簿
  • 預金残高証明書などの財産資料
  • 社会保険・雇用保険に関する資料(該当者のみ)

これらの書類を正確に揃えることで、申請がスムーズに進みます。


個人事業主だからこそ注意すべき点

  • 経歴や実務経験は第三者による証明が必要なケースが多い
     → 元請からの協力を得ることが重要
  • 営業所が自宅兼用の場合、独立性を示す写真やレイアウトが必要
     → 机や電話、パソコンの配置なども明確に
  • 社会保険に未加入の場合、許可が下りないことがある
     → 必要に応じて事前に手続きを

まとめ|大津市で個人事業主が許可を取るには「準備」と「証明力」がカギ

個人事業主であっても、しっかりとした準備と証明資料を整えることで、建設業許可を取得することは十分に可能です。

特に大津市は滋賀県内でも建設需要が高く、今後の成長を見据えて許可を取得する価値は非常に大きい地域です。
制度の改正により申請のハードルは以前よりも下がっていますが、書類の整合性や証明力は一層重要になっています。

「法人でないと許可は無理かも…」と諦める前に、まずは今の自分の実績や営業所の状態を整理し、制度に沿った申請ができるかを見直してみましょう。