滋賀県大津市で建設業を営む方の中には、「建設業許可を取りたいけど手続きが複雑そう」「自分でもできると思っていたがうまくいかなかった」と感じている方も少なくありません。
建設業許可は、要件を満たしていれば取得できる制度ですが、申請書類の内容や証明方法に不備があると、不許可や補正指示を受けることもあります。
特に、2025年現在の法改正を理解せずに進めると、制度に適合しない書類を提出してしまうケースもあります。
この記事では、大津市で実際によくある失敗例を挙げながら、それに対する具体的な対策をわかりやすく解説いたします。
失敗例①:経営業務の管理責任者がいないまま申請してしまった
❌ よくある誤解
「建設業をやっているのだから、社長なら誰でも申請できる」
→ これは以前の制度であれば通用した考え方です。
🔁 2025年現在の正しい理解
令和6年4月の法改正により、「経営業務の管理責任者」という役職は廃止され、現在は経営能力を有する体制があるかが問われます。
✅ 対策
- 代表者に経営経験がある場合、その内容を業務経歴書や職務内容で明示
- 経営補佐役(財務、人事、契約管理)との体制を資料で示す
- 個人事業主でも、過去の営業実績が証明できれば対応可能
失敗例②:専任技術者の証明書類が不足していた
❌ よくあるケース
- 資格を持っていないが、経験はあると言って申請
- 実務経験10年と自己申告しただけで証拠がなかった
✅ 対策
専任技術者は以下のいずれかで要件を満たす必要があります。
- 国家資格(施工管理技士、建築士など)を持っている
- 実務経験が6〜10年以上あり、その内容を証明できる
実務経験の証明には、工事契約書・請求書・日報・写真・在籍証明書などの裏付け資料が求められます。
経験年数が学歴によって短縮されることもあるため、事前に確認を行いましょう。
失敗例③:営業所の要件を満たしていなかった
❌ ありがちなパターン
- 自宅の一室を営業所と申請したが、専用スペースでなかった
- レンタルオフィスやシェアオフィスで実態が確認できなかった
✅ 対策
建設業許可の営業所には、以下のような条件があります。
- 独立性がある(居住スペースと明確に分かれている)
- 業務に必要な設備(机・電話・パソコン等)がある
- 常勤の職員がいる(専任技術者を含む)
営業所の外観写真や図面を添付して、使用実態が明確になるようにすることが重要です。
失敗例④:社会保険未加入で申請が通らなかった
❌ よくある誤解
「従業員がいないから社会保険に入らなくても良い」
→ 一定の条件を満たす場合、法人であれば強制加入です。
✅ 対策
法人の場合、役員1名でも原則として社会保険(健康保険・厚生年金)に加入義務があります。
また、従業員を雇用していれば、雇用保険や労災保険の加入も必要です。
社会保険加入の証明としては、適用通知書や納付証明書などを添付します。
申請直前に加入手続きをしておくことが、スムーズな許可取得につながります。
失敗例⑤:財産的基礎の要件が不明確だった
❌ よくある問題点
- 決算書の準備ができていない
- 預金残高が要件を満たしているか不明
✅ 対策
建設業許可を取得するには、一定の財産的基礎(自己資本や取引実績)が求められます。
証明方法は以下の通りです:
- 法人:直近の決算書類と、必要に応じて預金残高証明書
- 個人:事業実績や通帳残高など
実際の審査では、単に金額があるかではなく、「継続的に事業を行える体制か」が見られます。
資産状況が不安な方は、他の条件で補完できるよう戦略的に構成しましょう。
まとめ|大津市での許可取得は「書類の質」が成否を分ける
建設業許可は、たとえ要件を満たしていても、証明の方法が適切でなければ不許可になることがあります。
大津市では、営業所の形態や申請内容に地域的な傾向もあるため、地元の実務に即した準備が求められます。
令和6年改正で制度は柔軟になった一方、申請書類の正確性や説得力はより重視されるようになっています。
「なぜ落ちたのか分からない」という声もよく聞かれますが、その多くはほんの小さな確認ミスや証明不足が原因です。
建設業許可を取得して、元請としての成長を目指すためにも、早めの準備と正確な書類作成を心がけましょう。


